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◆相手の身にはなれないのか
どんなに思いやりが重要だといっても、それは人間に内在しているものですから、他人の目には見えません。その人の行動によって、初めて相手に知れるのです。思いやりを表す行動は、いろいろありますが、相手を聴くという場合は「できるだけ相手の身になって、立場に立って聞き、相手を受けとめ、理解しようとする態度」なのです。
これとて、表面的にそのようなポーズをとることはできても、聞き手が本当に、その内容通りの行動をしているかどうかは、よくわかりません。しかし、これは後に述べる「応答」という、聞き手の行動によって、相手にも、第三者にも知れるものです。
相手の身になる、立場に立つというのは、一種のたとえであって、理論的には個体が違う以上、相手の身になんかなれない、というのが本当です。しかし、努力によって、少しはそういう状態に身を置くことはできます。
たとえば、大人が迷子らしい3歳ぐらいの女の子に、「お嬢ちゃんどうしたの」と声をかけるとき、しゃがんで自分の目を、相手と同じ目線の高さにするなどは、物理的に相手の身になることです。大人が、迷子である女の子と同じ、心細い、不安な、混乱したといった心理状態に立つことは無理かもしれませんが、自分も幼い頃迷子になり、そのときの心細さ、不安、混乱の記憶が微かにでも残っていれば、少しはその子の気持ちがわかり、相手の立場に立てるというものです。
管理者や年輩者は、その組織の一員として、また生活者として、いろいろな経験を積んでいるのですから、新人や後輩が、愚痴・不平不満・悩み、あるいは仕事上の相談であっても、自分もその人と同じ年代や状況下で、同じような経験をしていれば、相手の立場に立つことはできるわけです。
◆相手の立場に近づく努力を
「思いやり」とは、相手の身に思いを馳せるということですから、経験豊富な人、その経験や記憶を広く応用できる人、相手の心情に対する感受性の強い人、あるいは直観力の優れている人ほど、相手の立場に立てるといえます。しかしそうでなくても、その気さえあれば誰でもできることです。それは、相手の立場に立つというよりも、相手の立場に近づこう、近づきたいという気持ちがあればよいのです。
二人が、図の(1)のように向かい合っている場面では、時空は共有していても、お互いに独立した存在です。
話し合いが始まって、聞き手が、相手の立場に近づこうとする努力を続けると図の(2)のように、両者が一点で接する時があります。それが相手の身になれた瞬間です。図の(3)のように両者の重なる部分が多ければ、それだけ相手の身になれたといえるでしょう。
そして、次の瞬間に、二人は離れ、また別な二人になります。相手の立場に立てるのは、ごく短い時間であって、四六時中、相手の身になるなどはとてもできません。人は自分個人、社会的役割、その他さまざまな立場で聞いているのです。ただその立場に固執していると、相手に近づくことが難しくなります。
相手の立場に立つということは、口で言うほど容易ではなく、一時間の面接をするとして、その間、そう何回もあるものではありません。一、二回でもあれば、本当のコミュニケーションができたといえるでしょう。
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