上司 |
「この間、好感触だと話していたお客さん、契約とれたのかい?」 |
部下 |
「すみません。流れちゃったんです」 |
上司 |
「えっ、それは残念だな。何が問題だったの?」 |
部下 |
「他の業者のプランの方が気に入ったと言うんです」 |
上司 |
「それはうちのプランよりも明らかに良かったということなのか?」 |
部下 |
「私としては、そんなことはないと思うんですが・・・」 |
上司 |
「それでお客さんに最初に会ったのは、いつだったの?」 |
部下 |
「今月の上旬ですね」 |
上司 |
「それからプランを練ったんだね。そのプランを提出してお客さんに見てもらったのは?」 |
部下 |
「10日後ですね」 |
上司 |
「プランは、どのくらいのバリエーションを用意したのかな?何件くらい?」 |
部下 |
「3パターンですね」 |
上司 |
「3パターンか。最初に検討する案としては妥当な数だろうね」 |
部下 |
「はい、あまり多くても、かえって混乱しますので」 |
上司 |
「そうだね。そのプランの中には、お客さんの気に入ったものはあった?」 |
部下 |
「はい、ひとつありました」 |
上司 |
「気に入ったものはあった。なるほど。で、君はどうフォローしたんだね」 |
部下 |
「ちょっと考える時間が欲しいとおっしゃったので、電話をお待ちしていました」 |
上司 |
「どのくらい待っていたんだい?」 |
部下 |
「1週間です。電話がこなかったんで、私の方から連絡してみたんです」 |
上司 |
「それで、どうだった?」 |
部下 |
「悪いけど、他の業者に頼んでしまったと言うんです。がっかりでした」 |
上司 |
「お客さんが相見積もりをして業者を比較することは珍しいことじゃない。お客さんからの電話を待っている間、何か出来なかったのかな?」 |
部下 |
「お客さんが気に入ったプランのバリエーションを考えて、こちらから新たに提案することはできたと思います」 |
上司 |
「それはいいアイデアじゃないか」 |
部下 |
「ファックスで即座に流すようにすれば、こちらの熱意もアピールできたかもしれません」 |
上司 |
「その通りだよ。今後、お客さんに対して、そういう対応をしたらどうなると思う?」 |
部下 |
「他社に対して、今よりは競争力を発揮できると思います。コンペに勝てるチャンスも増えると思います」 |
上司 |
「それなら、次からはそうしてみよう」 |