部下 |
「今ご覧頂いているのが、今月の実績見積もりです」 |
上司 |
「これを見ると、今月の達成率は80%ということになるね。どうすればいいか、一緒に考えたいんだけど、まず、君の意見を聞かせてくれないか?」 |
部下 |
「販売店の営業が他社の製品に肩入れしているのが一番の原因だと思います」 |
上司 |
「あそこはうちの商品をけっこう卸してくれてたろう。それが他社の製品に力を入れるようになった理由はなんだと思う?」 |
部下 |
「ひとつには、先方の大口ユーザーがうちの製品から他社の製品に乗り換えたのが原因だと思います。ユーザーの動向次第で営業戦略を変えてきますから」 |
上司 |
「だとすると、もう一度販売店の関心をうちの商品に向けさせる最善の策は何だと思う?」 |
部下 |
「今までは販売店を動かすだけでしたが、これからはユーザーに直接プロモーションをかけなければいけないということでしょう。結果として販売店も動くわけですから」 |
上司 |
「そうだな。私も同じことを考えていたよ。もし、われわれが直接ユーザーに接触したら、販売店はどう思うだろう?」 |
部下 |
「何も言わずに営業をかけるのは、やっぱりまずいでしょう。どうユーザーに働きかけるべきか、販売店に相談してみるのはどうでしょう?」 |
上司 |
「かえって関係改善につながるかもしれない。よし、それでいってみようじゃないか」 |
部下 |
「はい、そうしたいと思います」 |
上司 |
「いつぐらいまでに、すべての販売店と話をすることができるかな?」 |
部下 |
「1週間でひと通り回って話しをしてみます」 |
上司 |
「まだ相手の反応が分からないからな。1件ごとに結果を報告してくれないか。その結果を見て、また一緒に戦略を練ろうじゃないか」 |
部下 |
「はい、分かりました」 |