一般的にコミュニケーションというと、「伝達」「連絡」という意味に解され、どこか一方通行的なニュアンスが強いのですが、英語の「コミュニケート(
communicate )」ということばの語源は、ラテン語の( communicare )です。このことばは「与える」とか「分かち合う」「共有する」という意味で、オックスフォード英語辞書もまた「人と共通の扉を持つ」という意味であるといっています。
コミュニケーションとは、単に「伝える」というよりは、人と人との間で、あることが共通して分かり合えている、共有されている状態を作り出すという双方通行的なニュアンスなことばなのです。
コミュニケーションはキャッチボールに例えられます。投げることばかりに関心が向きがちですが、キャッチすることも投げることと同様にたいへん重要です。
本講座では、コミュニケーションの基本である、“伝え方”(アサーティブ)と“聴き方”(リスニング)をテーマに取り扱います。 |