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自動思考とは
コラム集〔こころの柔軟体操〕
認知の歪みに気づくパターン
 
7:認知の歪みに気づくコラム法
◆3つのコラム

自分の考えや判断がどの程度現実的なものかを見ていく時に役に立つ方法に、3つのコラム法または5つのコラム法と呼ばれているものがあります。これは、一枚の紙を3つまたは5つに分割して、自分の頭のなかに浮かんでいる考えやイメージを検討していく方法です。
例えば認知の歪みを明らかにしたり、将来に対する予測の現実性を検討したりする場合には、3つのコラム法が使われます。これは、3つに分割されたコラム(欄)に、下記の項目を書き込んでいくものです。

1.辛く感じた状況
2.その時の感情
3.その時に浮かんでいた考え

そして次にその考えや認知の歪みについて考え、現実とずれているところや筋の通っていないところを修正していくことになります。その時には5つのコラム法が役に立ちます。
これは、3つのコラム法に加えてさらに、下記の2項目を書き込むものです。

4.その時浮かんでいた考えに代わる、より現実的、適応的な考え
5.最終的な感情と考え


◆コラム法を使うタイミング

このコラム法はいつ使ってもよいのですが、認知の歪みを修正するという目的を考えると、いわゆる落ち込みや憂うつな状態のときに使うのがもっとも効果的です。

例えば、感情面の症状でいえば、辛い、嫌だ、憂うつだ、悲しい、不安だ、苛立つといった気持ちが強くなった時です。行動面で言えば、まわりの人と気まずい関係になった時、喧嘩をしてしまった時、友人との間に距離ができたような感じがした時などがその例です。また身体症状からは、突然動悸がした時、身体が緊張した時、手に汗をかいた時、倦怠感が強くなった時などです。


 第一のコラムに書き込む:状況


ここには、辛い気持ちを体験したり不適切な行動をしたりした時の状況を書き込みます。これは、その文章を読んだ人がその状況を思い浮かべることができるほどに、なるべく具体的に記入して下さい。
 その時に、次のような問いかけに答えるようにしてみるとよいかもしれません。

「それはどこで起こったのでしょう?」
「そこには何がありましたか?」
「そこには他にどのような人がいたのでしょう?」
「そこで何が起こったのでしょう?」
「誰がどのようなことを言いましたか?」
「それはどのような時間的順序を進んでいきましたか?」

こうした質問に答えるような感じで書き込んでください。

ここで具体的な例を使って説明してみましょう。部下に「あの書類は今日までだったよね」と言って、「ええっ、聞いてませんよ」と答えられて落ち込んだ上司がいます。部下の反応にその上司は強い不安を感じ、小さな声で「言ってなかったっけ」という言葉をやっと口にするだけで精一杯でした。まわりには何人かの部下がいます。二人の話に耳をそばだてているようでもあります。これらを表の要領で書き込んでいきます。

 第二のコラムに書き込む:感情、気持ち


次のコラムには、そこでどのような気持ちを感じたかを書き込みます。例えば、悲しい、不安だ、恥ずかしい、悪い、嫌だ、腹立たしい、苛立つ、うらやましい、ショックだ、困った、かわいそう、嬉しい、満足だ、といったさまざまな感情がここに含まれます。

具体的な感情について書き込んだ後は、それぞれの感情の強さを100段階で書き込んでください。まったくそうした感情が存在していない場合を0%、考えられる一番強い感情の状態を100%とした100段階で、その時の感情の強さを評価するのです。

先ほどの場合には、「1.不安(40%)」と「2.憂うつ(80%)」「3.怒り(20%)」という感情が書き込まれることになります。このように感情に番号をつけておくと、それぞれに対応した自動思考を記入する時に分かりやすくなります。

 第三のコラムに書き込む:自動思考


第三のコラムには、その場で浮かんでいた考え、つまり自動思考を書き込みます。この上司の場合には、「あの書類のことは、言ってなかったんだ。あいつは、身に覚えのないことを言われて、嫌な思いをしただろう」と書き込むことになります。ここでも、感情の場合と同じように、その考えの確信度を100段階で評価します。その考えをまったく信じていない場合が0、何の疑いもなく信じ込める場合が100になります。

感情にしても考えにしても、このように段階づけて評価するのは、それが相対的なものだということを思い出すためです。それによって、そうしたものが時間を追って変化していくということも分かります。

落ち込んでいる憂うつな時はどうしても、気持ちの動揺があった時に、100%だと考えがちです。「絶対的に」悲しい、辛い…と考える傾向があります。「絶対にこうでないといけない」「必ず起こる」と、考えるのです。そうすると、ますますその気持ちが強くなってきます。一種の自己暗示ともいえます。
100段階に評価すれば、こうした状態から抜け出すことが可能になります。

<思考―感情記録ノート>
(××年×月×日:午前・午後×時×分)

状 況: 不快な感情が生じた時
部下のAに、「あの書類は 今日までだったよね」と、確認した。すると、彼は、「え、聞いていませんよ」と、驚いたように答えた。それに対して「言ってなかったっけ」と言うのが精一杯だった。そこには、他に4人の部下がいた。
感 情: 悲しい、不安だ、腹立たしい、等
(程度の評価:0−100%)
  1. 不安  (40%)
  2. 憂うつ (80%)
  3. 怒り  (20%)
自動思考: その気持ちを感じる直前に浮かんだ考え
(内容と確信度:0−100%)
  1. あの書類のことは、言ってなかったんだ。あいつは、身に覚えのないことを言われて、嫌な思いをしただろう。(90%)
  2. 自分は、なんてダメな上司なんだ。(50%)
  3. いまのAとのやりとりを聞いた他の部下も、私のことをダメな人間と思っただろう。(60%)
  4. Aも、あんなにつっけんどんに言わなくてもいいのに。(30%)


◆3つのコラムを行動に利用する


この3つのコラムは、行動の場合にも利用できます。落ち込みやすい人はどうしても、行動の結果に悲観的な予測を立てます。それがどの程度正確なものか予想を結果と比較するのです。

ここで、遅刻の続く若手社員の場合について考えてみましょう。

彼は、営業場面で自分とお客様とが黙って座っていて気まずい雰囲気が流れているというイメージを語っています。そこでドキドキ、ハラハラしている自分の姿をこころに描き出していました。そのために、会社に行きたくないと思ってぐずぐずしていたと言います。

そこで、そうしたことが起こるということをいったい何%くらい信じていたんだろうと尋ねてみました。彼の話によると、90%くらいはそう信じているのです。しかし実際客先に訪問してみると、そうしたことは起こりませんでした。自然に話ができたのです。こうした体験から、少しずつですが、悲観的すぎる予想が修正されていくことになります。

これは天気予報と同じです。何かを行動しようとして不安になった時に、その結果を%で予測します。そして第三のコラムに、実際に起こったことを書き込み、予測と実際に起こったことを比較します。このようにして自分の思い込みと現実の一致度を見ていくのです。

この時、意識的に両極端の考えを頭に浮かべてみるのも役に立ちます。考えられる最悪の事態と、考えられる最良の事態を考えるようにするのです。そうすれば、どちらにも無理があることが分かります。その上で、一番有りそうな現実的な予測を立てるのです。そうすれば、一つの極端な考えに引っ張られなくてもすむようになります。


◆注意:感情と思考を混同しない


ここで注意しなくてはならないのは、第二のコラムの感情と第三のコラムの思考とを混同しないことです。例えば、「気持ちについて書き込んでください」とお願いすると、「会社人間失格だ」と書き込む人がいます。しかし、これは思考であって感情ではありません。

感情と思考を区別することは、難しい場合が少なくありません。「感じる」という言葉自体も曖昧で、感情に対しても使われることがあります。しかし、ここでは感情と思考の関係を見ていくことが目的なのですから、できるだけ区別するようにしてください。

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