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受容−相手の自己表現を受け容れる
◆自分の枠で相手を判断しない
受容とは第一に、聞き手が相手の自己表現を肯定も否定もしないで、そのまま受けとめる行為をいいます。
相手の言葉・話の内容は、聞き手が一所懸命聴く気持ちになれば、かなり正確に聴くことができます。訓練次第で、聞き取る能力は向上しますが、相手を受容するということは、短期間の研修を受けたくらいでは、なかなかできません。
それは、私たちが人の話を聞く時、自分の枠(準拠枠)を通して聞くからです。枠というのは、その人の行動・判断・善意などの基準となるもので、自分本位の尺度・度量といってもよいものです。これは、経験・知識、受けた教育などによって培われるもので、大きい・小さい、強固・希薄など、一人ひとり違いますが、どんな人でも持っています。いわゆる度量の大きい人とか、枠組みが柔軟でゆとりのある人ほど、他人を受容しやすく、枠が狭く、ガチガチな人ほど、その許容度が低いといえます。
私たちが、人の言葉・話を聞く時は、それを頭で理解し、同時瞬間に自分の枠と照合して判断するという反応の仕方が普通です。自分の枠に当てはまるものは、誰でも素直に受容できます。相手の意見・感情・価値観・ものの見方などが、自分のそれと同じか近いものであれば、「うん、そうだ。その通りだ」などと相づちを打つでしょう。
ところが自分の枠と少々ずれると、「うーん、そうだなぁ」と首を傾げるか、曖昧な応答をします。まったく反対、違ったものであれば否定したり、ただちに反論したりします。たとえば、入社して半年もたたない新入社員から「会社を辞めたい」という相談を持ちかけられた管理者や先輩は、どう対応するでしょうか。
たいていは「えっ」と一瞬驚き、次に口をついてでる言葉は「どうして、なぜ」、「なにか面白くないことでもあるのか」などの質問か、「辞めるなんて、とんでもない」と引き留めの説得か、「どこへ行ったって同じだよ。俺も若い頃はなぁ…」と、人生訓めいた話をしだすなどが、一般的です。これは、相手の言い分を受容せずに、自分の枠に照らして起きた反応を、すぐ言葉にしている行為です。
この場合、相手を受容するという意味は、なぜ辞めたいのかはわからないにしても、「辞めたい」という相手の気持ちが、そこにあるという現実を受容するということです。相手の気持ち、つまりその人を尊重して、自分の枠で良い悪いと決めつけず、たとえば「会社辞めたい?」、「退職したいの?」などと応答することです。
しっかり相手を受容した後で、自分の枠によって起きた反応を自己表現として伝えたって構いません。しかし最初のうちは、相づちを打つくらいにして、十分話を聴き、相手の状況や問題、その人の考え方・性格などをよく理解してから、こちらの質問なり意見なりを言う方が良いでしょう。
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